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キャビテーションとフラッシング

コントロールバルブへの悪影響の中で最も大きなものの1 つにキャビテーションとフラッシングがあげられます。これらの現象は騒音や振動を発生し、バルブ本体や付近の配管に損傷を与えたり、バルブのサイジングに大きな影響をおよぼします。

適切なバルブを選定するためにはキャビテーションおよびフラッシングの影響について充分理解する必要があります。

発生のメカニズム

発生のメカニズム 図

気泡の発生(Cavity)

液体がバルブのシート部通過直後に、流速(U)が最大となり圧力(P)は低下します。(右図)

液圧が、その蒸気圧(Pv)以下になると、沸騰 しはじめ、ベーパーの気泡が出来ます。この場合の蒸発は温度が上昇して起こる通常の蒸気発生ではなく、Pv より流体の圧力が低下したことによる沸騰です。

気泡の圧潰(Cavitation)

バルブ通過により低下した圧力が、下流側で次第に元にもどり始めると気泡は再び圧縮され潰れます。

この急激な気泡の圧潰のため、発生したエネルギーが周囲に放射され、バルブ本体や配管内壁に衝突して激しい機械的損傷を引き起こします。衝突する際の力は700MPa にも達すると考えられます。

その際15 〜 10000Hzにわたる広範囲の周波数の騒音を発生させます。この現象による損傷をキャビテーションエロージョン(Cavitation Erosion)と呼んでいます。


フラッシングによる流量の変化(Flashing)

弁通過でPv 以下となった流体の圧力が下流側でPv まで上昇しない場合、出口側はフラッシングの状態になります。

液体の一部がベーパーとなって比容積が増加し、塞流状態となるのでバルブを通過する流量が√凾oに比例しなくなり、差圧が増加しても流量が増えない状態となります。

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圧力損失および圧力回復の状態

下記の図は、バルブ内を流体が通過する際の圧力変化、すなわち圧力損失および圧力回復の状態を示したものです。

図中の解説記号

発生のメカニズム 図1

キャビテーションを起こさない差圧領域

図1 では流体はバルブを通過してもPvc がPv 以下にはならないため沸騰現象が起らず、液体のままであることを示しています。

式1

Pc が不明の場合でPv < 0.5P1 であれば、上記式のPvc をPv に置き換えて判定します。

発生のメカニズム 図2

キャビテーション発生状態の差圧領域

図2 ではPv 以下に低下した圧力が、出口側でPv以上に回復するため発生した気泡が再び圧潰してしまいます。この時の気泡の崩壊現象をキャビテーション(Cavitation)と言います。

●初期キャビテーション発生状態の差圧領域

式2

●完全キャビテーション発生状態の差圧領域

式3

Pc が不明の場合でPv < 0.5P1 であれば、上記式のPvc をPv に置き換えて判定します。

発生のメカニズム 図3

フラッシングの状態

図3 では、Pvc がPv を下廻ったままでP2もPv 以上には回復しないため、出口側はベーパーと液の二相流体となります。この状態をフラッシングと言い、塞流状態となるのでバルブの流量に大きな障害を与えます。

式2

■ FL 値が小さい(バタフライ弁、ダイヤフラム弁等)程、又差圧が大きい程、フラッシングやキャビテーションが発生しやすくなります。

その為、場合によっては弁形式、硬化処理等の検討が必要となります。

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